今年を表す漢字は「金」 京都・清水寺で発表 日本漢字能力検定協会

原田達矢
【動画】「今年の漢字」は「金」、5年ぶり4度目=代表撮影
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 2021年の世相を表す漢字は「金」――。日本漢字能力検定協会京都市東山区)は13日、全国から募集した「今年の漢字」を、清水寺(同)の舞台で発表した。同寺の森清範(せいはん)貫主(かんす)(81)が縦1・5メートル、横1・3メートルの和紙に大きな筆で書き上げた。

 日本全国からはがきやインターネットで募った漢字の中から、最も多いものを選んだ。同協会によると、22万3773票の応募のうち、「金」は1万422票。理由で多かったのは、東京五輪パラリンピックで日本人選手が多数の金メダルを獲得したことや、大谷翔平選手の大リーグMVP受賞など各界で多くの金字塔が打ち立てられたこと、コロナ関連の給付金が議論されたことだったという。

 2位は「輪」(1万304票)、3位は「楽」(6165票)だった。

 「今年の漢字」は1995年に始まり、今年で27年目。新型コロナウイルスの感染が拡大した昨年は「密」だった。

 これまで最も多いのが、「金」。シドニー五輪のあった2000年、ロンドン五輪の12年、そしてリオデジャネイロ五輪の16年に選ばれた。今回で4回目だ。次いで多く選ばれたのが「災」の2回。全国で猛暑を記録した2010年は「暑」、阪神淡路大震災に見舞われた1995年は「震」だった。

 森貫主は「今年の金は、東京五輪とパラリンピックの成果によるもの。コロナ禍で選手の方も不自由ななか、すばらしい成績を残したところが、これまで3回の『金』と違うところだと思う。国民のみなさんからいただいたお気持ちと熱意を文字に込めた」と語った。(原田達矢)

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