仕事と家庭の両立「よくばり」か 広島県の小冊子が「炎上」で改訂へ

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比嘉展玖

 広島県が働く女性向けに発行してきた小冊子に対し、インターネット上で11月下旬、猛烈な批判が巻き起こった。県は12月8日、全面改訂を検討すると表明した。突然「炎上」したのはなぜか。

 小冊子は「働く女性応援よくばりハンドブック」。県が2014年から発行を始め、15年の改訂時から今の題名になった。「仕事も暮らしも。欲張りなライフスタイルの実現のために。」との副題もある。

燃え上がった批判

 発端は題名だった。県公式アカウントが11月27日、「すべての女性を応援する小冊子です」とツイッターで紹介すると、「仕事と家庭の両立はよくばりなのか」といったコメントが付いたリツイートが相次いだ。

 冊子は、働く女性の現状についてのデータや、さまざまな支援制度、相談窓口などがまとめてあり、県ホームページで読める。ツイッターではやがて「ワーキングママの心構え 同僚・周囲への感謝と配慮を忘れずに!」のページに批判が集中するようになった。

 このページはイラスト入りで、働く女性が周囲の人に「こんな風に思われているかも」という例と、「アドバイス」が並ぶ。

今回、批判が相次いだ「よくばり」という言葉を、広島県は6年前から多用してきました。それが突然炎上した背景には、時代との「ずれ」もあったようです。

 「夜泣きがうるさくても我慢…

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