小中学生が自作 火星探査車コンテスト

上保晃平
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 小中学生が自作した火星の探査車(ローバー)の性能を競う「火星ローバーコンテストin千葉」が4日、千葉市中央区の複合施設「きぼーる」であった。火星表面を模したコースが用意され、計25チーム45人が制限時間内でのサンプル採取などのミッションに挑んだ。

 この日は火星赤道付近にある「ビクトリアクレーター」の砂利や、太陽系最高峰とされる「オリンポス山」の急勾配で立ち往生してしまうローバーが続出した。だが、千葉市緑区の小学5年生、手島幸風さん(10)のローバーはスポンジでできたタイヤで乗り越えた。

 手島さんは人気漫画「宇宙兄弟」の主人公が作中で製作したローバーから着想を得たという。斜面を斜めに登るなど操作でも工夫し、二つのサンプルを回収。「将来は宇宙開発技術者になって、有人ロケットをつくりたい」と話した。

 多くのローバーが有線操作だったなかで、東邦大付属東邦中学校(習志野市)3年で科学部所属の井戸諒平さん(15)と村上櫂さん(15)のチームは、スマホで遠隔操作して注目を集めた。「大会に出るためだけでなく、その過程でプログラミングなどを学びたかった」と井戸さん。インターネットや書籍で独学したといい、中学生部門で千葉市教育長賞に輝いた。

 他の参加者らもねじを接着剤などで固定して「宇宙ゴミ」が出ないようにしたり、サンプル採取のためのアームのつめを丸くして傷つけないようにしたりと、こだわりをみせていた。市教委と市科学館が主催、今回で23回目。(上保晃平)

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