ワクチン3回目接種始まる 医療従事者が対象、当面はファイザー製

枝松佑樹
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 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が1日、始まった。医療従事者からで、今月中に計104万人が接種の対象となる見通しだ。年明けから高齢者らにも広がり、接種が本格化する。

 感染力やワクチンの効き目への影響が懸念されるオミクロン株が国内でも確認される中で始まった。2回目からおおむね8カ月以上経過した18歳以上の人が対象だが、松野博一官房長官は1日の記者会見で「今後の感染状況の変化や自治体の準備状況、ワクチンの供給力などを踏まえ、必要があれば改めて8カ月を待たずして接種する範囲について検討する」と語り、前倒しの可能性を示唆した。

 この日朝、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センターで3回目の接種を受けた看護師の女性(33)は「2回目の接種から8カ月が経つので抗体があるか不安だった。打てて良かった」と話した。

 3回目接種は、2回目を終えた順に自治体から接種券が送付される。厚生労働省によると、来年1月には65歳以上の高齢者ら303万人、2月は1416万人、職場や大学での職域接種が始まる3月には2316万人が対象になる見通しだ。

 3回目接種では、2回目までと異なるワクチンを接種する「交互接種」を認める。当面、米ファイザー社製ワクチンを使う。米モデルナ社製については今後、厚労省の専門家会議で3回目に使うための有効性や安全性を審議。2月以降、自治体での個別接種や集団接種、3月からは職域接種でも使えるようになる見通しだ。

 クラスター(感染者集団)が発生した医療機関の入院患者や職員らには、例外的に6カ月間隔での接種を認める。自治体は事前に厚労省に相談する。これまでに相談があった1件の前倒しを、1日に了承した。

 首相官邸のホームページによると、2回目の接種を終えたのは1日時点で国民の76・9%。11月末までに希望者全員に接種するという政府目標について、堀内詔子ワクチン担当相は1日、「8割近くは打っていただいている。達成できたのではないか」と述べた。

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