保育施設が突然の閉鎖、保護者「明日からどうしたら」 市も困惑

鹿野幹男
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 茨城県つくば市の認可外保育施設「つくばインターナショナルナーサリースクール」が突然閉鎖された。市などへの取材で分かった。市は25日、保護者からの連絡で事態を把握。子どもの預け先を失った保護者に別の保育施設を紹介するなど対応に追われている。

 登記簿によると、ナーサリーは、施設の住所と同じ同市鬼ケ窪にある「株式会社ピアソン」が運営。事業目的の欄には乳幼児の保育や幼児の英語教育などと記されている。市によると、2003年7月、県に設置を届けた認可外保育施設で、30~40人程度の未就学児が在籍していたとみられる。

 市役所には25日、保護者から「ナーサリーがなくなる」などという連絡が入った。市によると、「25日で(事業を)終了し、26日以降は施設に立ち入れなくなる」という内容の郵便物が24日、ナーサリー側から保護者宅に届いたという。

 市側は「事業の終了は事前に知らされていなかった」と困惑する。25日以降、幼児保育課には「子どもの預け先がなくなってしまう。明日からどうしたらいいのか」などの相談が、電話と対面合わせて約20件寄せられている。市によると、29日時点で、園長らと連絡が取れない状態という。

 また、市と県は今年3月、ナーサリーの定期監査をし、「施設内で保育サービス内容を利用者に掲示していない」などと指摘。改善状況の報告を園側に求めたが、「園長らが不在」などの理由で拒まれ、返答は得られていない。

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この記事を書いた人
鹿野幹男
水戸総局|つくば地区担当
専門・関心分野
関心分野=教育、選挙、地方自治、地方創生