「言うべきこと言わず、言われたことしか…」 金融庁、みずほに苦言

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中川透
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 言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢――。システム障害を繰り返したみずほ銀行持ち株会社みずほフィナンシャルグループ(FG)に対し、金融庁は26日の業務改善命令で企業体質をそう指摘した。8回障害を起こして顧客対応で不備を問われたみずほに対し、金融庁は厳しい視線を向けている。

 金融庁はみずほの経営管理態勢(ガバナンス)のあり方を問題視してきた。今回の命令でみずほのガバナンスについて、顧客への影響に対する感度が低いことや、営業現場の実態を軽視していることなどを指摘した。さらに、改善命令の公表文で「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」と、異例とも言える表現ぶりで企業体質の課題を指摘した。

 みずほの基幹システム「MINORI(ミノリ)」の運用態勢の問題にも触れた。開発や障害対応の品質を保つための検証が足りないことや、安定稼働させるための保守管理の態勢が整っていないことなどを指摘。こうした背景について、経営陣らが「ITの現場の実態を十分に理解しないまま、システムが安定稼働していると誤認していた」などの見方を示した。保守・運用に必要な人員の配置転換や維持経費の削減などを進めたことも問題視している。こうした結果、MINORIの運営態勢が弱体化したという。

 「専門性の軽視」「IT現場…

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