困窮学生への10万円給付、予算700億円弱 留学生も対象

桑原紀彦

 政府は、コロナ禍で困窮する大学生らに支給する10万円の「緊急給付金」について、週内にも閣議決定する補正予算案に700億円弱を計上する方針を固めた。支給対象には、経済的に厳しい状況にある留学生も含めることにした。

 政府はこの給付金について、非課税世帯や、収入がそれに準じる低所得世帯の学生向けの「修学支援制度」の利用者のほか、経済的理由で就学継続が困難▽コロナ禍で収入が大幅減▽家庭から自立してアルバイト収入で学費を賄っている――などの要件を満たし、大学が推薦する学生(留学生含む)にも支給する方針。政府関係者は「学生の経済状況が分かっている大学に、対象者を選んでほしい」と話す。

 政府は昨年度、新型コロナ対策の一環で、困窮した大学生や短大生、専門学校生らに最大20万円を支給。このときも留学生を対象に加え、全体で約43万人に支給した。今回の対象者数も同程度の規模になると見込まれる。(桑原紀彦)…

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    清川卓史
    (朝日新聞編集委員=社会保障、貧困など)
    2021年11月25日9時32分 投稿
    【視点】

    一人暮らしをする学生は、さまざまな公的支援策の利用からこぼれ落ちてしまいがちです。いまフードバンク団体などが実施する食料支援の取材をしていますが、各地で多くの学生からSOSが届いています。コロナ禍による休業でアルバイトのシフトが激減したり、

    …続きを読む