企業内大学、社員が先生役 「多忙部長呼び止め30秒で報告」課題も

有料記事bizカレッジ

編集委員・堀篭俊材
[PR]

 企業内大学は社員が講師をつとめることで、仕事の経験を共有する場にもなります。社員同士で教えあう試みは、人材の確保に悩む中小企業にも広がっています。

 「ロジカルシンキングってどんなイメージ?」。ソフトバンクの井澤一弘さん(41)は、9月の企業内大学で、オンラインの受講生に問いかけた。

 ふだんは新規事業を開発する部署で働き、講師は約10年担当してきた。会議の意見を整理し伝えたいことをメールでまとめる技を磨くのが、今回の講座のねらいだ。「要はつじつまがあっていることが大切です」と、井澤さんはポイントを示す。

 仕事に役立てるため、「新規事業の参入について多忙な部長を呼びとめ30秒で報告する」という課題を出した。受講者はそれぞれが考えたあとで2人1組に分かれ、互いの「報告」を論評しあう。

 「ソフトバンクグループの孫正義社長は『10秒で報告して』と言ったことがあるそうです」。井澤さんはトップの言葉も持ち出し、受講者の関心を高める。

 受講した石渡けやきさん(27)は入社5年目で、携帯電話の営業を支援する部署にいる。「社内の人が講師なので具体例がとても身近だし、質問も気軽にできます」と語る。

 「一生同じ会社にいるとは限…

この記事は有料記事です。残り1431文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら