熱海のホテルニューアカオ、営業終了 コロナで1年以上休業
静岡県熱海市の高級リゾートホテル「ホテルニューアカオ」が営業を終了した。ホテルを運営するアカオ・スパ&リゾートが16日、同社のホームページで発表した。施設の老朽化に加え、コロナ禍で1年以上休業を続けており、需要の回復も見込めないことなどから判断したという。
ホテルニューアカオは1973年開業。鉄筋20階建てで客室は250室。敷地には、二つのホテルと庭園などを構え、「アカオリゾート公国」と称して団体客やインバウンド客を多く受け入れていた。夕食時のディナーショーが宿泊客に好評で、繁忙期には700人以上が宿泊した。
ホテルは去年5月から繁忙期以外、1年以上休業状態で、最後に営業したのは8月末。パートを含む約170人の従業員はグループ企業に配置転換している。
同社広報室によると、宿泊施設としての改修は未定で、展覧会など暫定的な利用を予定している。同じ敷地内のホテルアカオ(ロイヤルウイング)や観光庭園アカオハーブ&ローズガーデンは引き続き営業する。
同社広報室は「動揺もあったが、ホテルがなくなるわけではなく、活用していない土地も多い。これからは文化や芸術などの新規事業を検討する」としている。人気のアカオTシャツなどのグッズ販売は12月末まで行う。