明るい青が濃くなった?フランス国旗の色、マクロン氏がひそかに変更

パリ=疋田多揚
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 三色旗(トリコロール)として知られるフランス国旗の色がマクロン大統領によって変更されていたことがわかり、「国の象徴がひそかに変えられてしまった」と話題になっている。

 マクロン氏が変えたのは青色の部分で、それまでの明るい色から濃紺になった。フランス大統領府は16日、「マクロン氏はフランス革命直後に採用された当時の三色旗の色に戻したかった」と説明した。

 濃紺の旗は2018年から使い始め、年末恒例の大統領テレビ演説でも新しい旗を掲げていたという。AFP通信によると、昨年からは大統領府でも濃紺の国旗が掲げられていたが、メディアも気づかず、話題にされていなかった。

 今年9月、大統領府の内幕をつづった本が出版され、その中で触れられたことをきっかけに広く知られることになった。

 フランスでは公立学校などに国旗が掲げられているが、大統領府は、全国で新しい国旗を掲げるよう強要はしないという。

 AFP通信によると、三色旗は1976年、故ジスカールデスタン大統領(当時)が、欧州旗の色に近づけようと明るい青に変更した。

 三色旗は、1789年のフランス革命時、パリを象徴する赤と青の帽章に、王家を表す白を組み合わせたのが由来とされている。その後、王政に代わって主権を担った「国民」の象徴として定着したが、ナポレオン失脚後の復古王政(1814~1830年)時には赤と青が削除され、白旗が国旗になった。(パリ=疋田多揚)

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