「解体新書」や「破戒」実物で部落問題知って 大阪人権博物館が企画

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笹川翔平
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 昨年6月に休館した大阪人権博物館(リバティおおさか)の収蔵品を集めた初めての移動展覧会(実行委員会主催)が12日から、大阪市内で始まる。博物館は全国水平社の創立100年にあたる2022年をめどに再出発を目指しており、「リニューアルに向けた機運を高めたい」と準備が進められてきた。

 博物館は1985年、部落差別の解消を目指して開館した。世界的に珍しい人権問題の総合博物館として、在日コリアンハンセン病、公害などに関する資料も収集、展示してきた。昨年6月に休館してから1年あまり経つが、約3万点の収蔵資料はほとんど人の目に触れることなく、大阪市所有の施設で一時保管されてきた。

 展覧会は「はじめての移動人権展1 部落問題ってなんだろう?」と題し、部落差別問題に絞って約20点を展示する。江戸時代に被差別民の人が解剖に立ち会った「解体新書」「蘭学事始」の実物や、被差別部落出身の教師の悩みを描く島崎藤村の小説「破戒」の初版本など、中世以降の時代ごとに資料を選んだ。タイトルに「1」とつけたのは、来年度以降も継続して展覧会を開きたいとの願いを込めたためだという。

 実行委の委員長を務める大阪…

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