フジファブリックのあの名曲が教科書に 亡き志村君もきっと…

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斉藤佑介
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 夏の終わりの風景や心持ちを淡々と歌ったロックバンド・フジファブリックの「若者のすべて」が、来年度から高校の教科書に採用されることになった。ミリオンセラーではないが、ファンやアーティストに愛されてきた。ボーカルの志村正彦さんが亡くなって約12年。高校生たちが歌い継いでいく。

 〈真夏のピークが去った 天気予報士がテレビで言ってた〉

 「若者のすべて」は2007年にシングル曲として発売された。09年に29歳で急逝した山梨県富士吉田市出身の志村さんが作詞・作曲した。地元の風景と重なるような叙景的で、少し感傷的に響くこの楽曲は、バンドの代表曲の一つだ。

 〈最後の花火に今年もなったな 何年経っても思い出してしまうな〉

 バンドの公式SNSが教科書への採用をツイッターで公表すると、「高校生でこの歌と出会えるなんてうらやましい」と、ファンの間で喜びの声が広がった。

 歌唱曲として楽譜や歌詞、解説を載せるのは、教科書「MOUSA(ムーサ)1」(教育芸術社)。全国の高校で使われている教科書の一つだ。同社は今回、戦後から歌い継がれている歌曲を10年区切りで選んだ。

 00年代の曲として「若者のすべて」を推薦したのが、同社編集部の阿部美和子さんだ。一時の流行で廃れることなく、多感な時期にある高校生が長く歌い継げる曲はないか。4年に1度の改訂に向けて18年ごろから曲を探し始め、ネット検索などを通じてこの曲に出会った。

■あのアーティストたちも歌い…

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