「チェコのトランプ」敗北、政権交代か パンドラ文書に名前あり批判

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ベルリン=野島淳
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 中欧チェコで8~9日、総選挙(下院、定数200)があり、米国の前大統領になぞらえて「チェコのトランプ」の異名を持つ大富豪のバビシュ首相が率いる中道与党「ANO2011」が小差で敗れた。選挙直前に、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した「パンドラ文書」で、バビシュ氏によるタックスヘイブン租税回避地)の企業を介した取引が明らかになっていた。バビシュ氏を批判してきた野党の2連合が合わせて議席の過半数を握り、政権交代の可能性が出てきた。

 2期目を狙ったバビシュ氏は「反移民・難民」政策や年金の増額など、大衆受けのする政策で人気を得ていた。だが、新型コロナウイルス対策の遅れのほか、タックスヘイブンを使った不透明な資金の流れを記した「パンドラ文書」に名前が挙がるなど、金銭疑惑を野党側から批判されて伸び悩んだ。

 チェコ統計局によると、中道右派の野党・市民民主党を中心とした3党連合の「SPOLU」が27・79%でトップに。バビシュ氏のANOは27・12%で、わずかに及ばなかった。

 リベラル系野党のチェコ海賊…

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