金沢大学が認定ベンチャー制度をスタート まず医療系など4社

波多野陽
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 【石川】大学で生まれた成果を社会に還元するため、金沢大学は独自の「認定ベンチャー制度」を設けた。認定されると、学内施設やロゴマークの使用、知的財産権の独占使用許可や大学の経営支援などの特典を受けられる。初回は、医療や半導体材料の分野で4社が認定され、9月27日に初めての称号授与式があった。

 認定条件は、金大の教職員や学生が学内で習得した技術・知識を使っていることや、金大から知的財産権の実施許諾を受けているなど。初回の4社は、遺伝子発現解析サービスの「キュービクス」(白山市)▽金時草などを用いた食品・医薬品を扱う「バイオセラピー開発研究センター」(金沢市)▽骨密度検査の関連機器を手がける「Ostics」(同)▽半導体向け人工ダイヤモンドを開発する「Kanazawa Diamond」(同)。

 2004年創業で、金大の研究者とがんの検査サービスを開発したキュービクスの丹野博社長は「さらに多くの患者の治療に貢献していきたい」と語った。

 山崎光悦学長は「100社が手を挙げても99社は失敗すると思う。言うほど簡単じゃない」と話しつつも、「大企業では手が届かないイノベーションを実現して欲しい」と激励した。(波多野陽)

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