秋の山形 時計回りに列車旅 JRなど初企画
上月英興
山形県内を時計回りでぐるっと一周する日帰り鉄道旅行企画をJR東日本グループが初めて作った。4路線を使うが、乗り換えは1回。コロナ禍が追い打ちとなって利用者の減少が著しい地方路線の秋の車窓の美しさをPRしたいという。
旅行企画では、ラッピングされた110系の団体臨時列車(2両編成)が午前8時半過ぎ、JR米沢駅(米沢市)を出発。米坂線で西進し、坂町駅(新潟県村上市)で羽越線に入って北上する。余目駅(庄内町)で陸羽西線に移り、新庄駅(新庄市)で降車。山形新幹線のリゾート列車「とれいゆつばさ」(6両編成)に乗り換え、午後5時過ぎに米沢駅に到着する。
車内では駅弁「牛肉どまん中」のほか、「米沢の味 ABC」(リンゴ、米沢牛、米沢鯉〈こい〉)も振る舞う。
JR東日本のまとめでは、昨年度の1日当たりの平均通過人員は、米坂線小国―坂町間で前年比3割減の121人、陸羽西線新庄―余目間で半減の163人。旅行会社「びゅうトラベルサービス」の担当者は「山の紅葉、海辺、川沿い。普段乗らない路線の風情ある良い景色を楽しんでほしい」と話す。
運行は10月23日と11月13日。募集は各80人。税込み1万6千円。同社ウェブサイトなどで申し込める。