唐揚げ店頭で「欠品」危機 輸入6割を占めるあの国の感染拡大響く
一條優太
冷凍食品やコンビニの唐揚げの一部が販売休止になったり、品薄になったりしている。鶏肉の主な輸入元であるタイで新型コロナウイルスの感染者数が急増し、生産体制が打撃を受けたためだ。輸入鶏肉全体の仕入れ価格も上がり、唐揚げ店にじわりと影響が広がっている。
味の素冷凍食品は、唐揚げやグリルチキンなど六つの冷凍食品について、10月上旬から店頭で欠品が出る見通しだと明らかにした。タイにある自社系列の鶏肉の工場で7~8月、新型コロナウイルスの感染者が出た影響などで生産ができない日があり、供給が滞ったという。タイからの輸送には1カ月半程度を要することもあり、広報担当者は「11月上旬から順次販売再開を見込んでいる」と説明する。
ニチレイも、タイにあるグループ会社の工場が一時生産停止に。現在は稼働を再開したが、完全に生産体制が戻ったわけではなく、近く唐揚げなどの冷凍食品の一部について一時販売を休止するという。広報担当者は「販売再開のめどはたっていない」と話す。
農林水産省によると、国内で…