要職起用に萩生田氏・甘利氏・高市氏浮上 岸田新総裁、党人事に着手
菅義偉首相の後任を選ぶ自民党総裁選は29日、東京都内のホテルで投開票され、岸田文雄前政調会長(64)が決選投票で河野太郎行政改革相(58)を破り、第27代総裁に選出された。総裁任期は3年。10月4日召集の臨時国会で、岸田氏は第100代首相に選ばれる。
岸田氏は党役員人事に着手。細田派の萩生田光一文部科学相(58)や、麻生派幹部の甘利明税調会長(72)、総裁選で争った無派閥の高市早苗前総務相(60)らの要職起用が取りざたされている。
総裁選では、国会議員票(382票)と党員・党友票(地方票、382票)の計764票で争う1回目の投票で、岸田氏は議員票でトップの146票で計256票を獲得。一方の河野氏は、議員票は3番目の86票だったが地方票でトップの169票を取り、計255票で岸田氏と1票差だった。高市氏は議員票114票で計188票。野田聖子幹事長代行(61)は議員票34票で計63票。また議員票は棄権1、白票1だった。
ただ岸田氏は過半数に達しておらず、2012年以来の上位2人による決選投票に入った。国会議員票が全体の約9割を占める決選投票では、岸田氏が議員票249票で計257票を獲得し、議員票131票で計170票の河野氏に大差をつけて勝利した。
岸田氏は29日夕、党本部で記者会見し、コロナ禍で国民の協力を得るため「年内に数十兆円規模の経済対策を策定する」と説明。「新しい資本主義を構築していきたい」とし、「成長と分配の好循環を実現し、全国津々浦々、成長の果実をしっかり届けたい。できるだけ幅広い国民の皆さんの給与を引き上げる経済政策をとっていきたい」と強調した。
分配政策の具体案としては…
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