平井デジタル相会議、音声データをほぼ廃棄 デジタル庁の発足前

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江口悟 平井恵美
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 今年9月のデジタル庁の発足前に、平井卓也デジタル改革相(現デジタル相)と幹部の間で週1回程度行われていた会議の音声データがほぼすべて廃棄されていたことが分かった。この会議では4月7日、平井氏が東京五輪パラリンピック向けアプリの請負先であるNECを「脅しておいた方がよい」と発言していたことが朝日新聞の報道で明らかになった。この回以外の音声データがすべて破棄されていた。

 デジタル庁によると、平井氏はデジタル改革相に就任した昨年9月から、内閣官房IT総合戦略室(現デジタル庁)の幹部と週1回程度オンラインで会議を開いてきた。その際に職員が個人の手控えとして録音することがあったという。

 公文書管理法は行政機関の職員が職務上作成・取得し、組織的に使うものとして保有している書類や音声データなどを公文書と定義する。IT室は全てを公文書として扱ったが、「業務の進み具合や日程確認など日常的な業務連絡で、保存期間1年未満の文書にあたる」と判断し、1年をまたずに順次廃棄していったという。

 国の公文書管理のガイドライ…

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    伊藤大地
    (朝日新聞デジタル編集長)
    2021年9月17日18時17分 投稿
    【視点】

    デジタル庁は本来、デジタル時代の公文書保存のあり方をリードして行くべき組織であるはずです。ましてや音声データならば、場所も取らずに補完できるデジタルデータのはず。「隠す種類のものはまったくない」のであればなおさら、保管しておくべきです。公文

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