事故、雲隠れ、木下都議を書類送検 無免許運転と当て逃げの疑い

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 東京都議選(7月4日投開票)の選挙期間中、板橋区選挙区の木下富美子都議(54)=東京都豊島区=が無免許運転で事故を起こしたとされる問題で、警視庁は17日、木下都議を自動車運転死傷処罰法違反(無免許過失運転致傷)や道路交通法違反(報告義務違反)の疑いで書類送検した。

 同庁の捜査で、木下都議が5~6月にも都内で計6回の無免許運転をしていたことが防犯カメラの解析などから判明。道交法違反(無免許運転)容疑でも書類送検した。捜査関係者によると、起訴を求める「厳重処分」の意見がついたという。木下都議は調べに対し、容疑をおおむね認めているという。

 交通捜査課によると、木下都議は選挙期間中だった7月2日午前7時25分ごろ、板橋区高島平3丁目の都道交差点で乗用車を無免許で運転中、後退させた際に後ろの乗用車に衝突してそのまま逃走。乗用車に乗っていた40~50代の男女の首にけがを負わせた疑いがある。当時は、免許停止の行政処分の期間中だった。事故は男女が通報して発覚した。

 無免許運転を繰り返していた疑いも浮上した木下都議は、事故の3日後の7月5日、朝日新聞の取材に対して「(事故当日は)免停期間が終わる日を1日勘違いして運転していた。それまでは一切運転していない」などと説明していた。

 木下都議は、今回の都議選で2万9767票を得て当選。だが投開票翌日に報道で無免許事故が発覚し、所属していた「都民ファーストの会」を除名処分となり、1人会派「SDGs 東京」を立ち上げた。都議会は7月下旬、木下都議に対し、法的拘束力のない辞職勧告決議を全会一致で可決した。

 木下都議は自身のウェブサイトで謝罪し、「損ねてしまった信頼を取り戻すためにどうすればいいか、熟考を重ねてまいります」とする文章を掲載。事故発覚後は公の場に姿を見せておらず、質問時間が割り当てられていた都議会臨時会も体調不良を理由に欠席している。

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