米軍のアフガン撤退、「米国優位」の幻想の果て
20年にわたりアフガニスタンに駐留してきた米軍が撤退する中、ガニ政権は崩壊した。首都に戻ってきたのは、かつて米軍に打倒されたタリバンである。米国と国際社会はどこかで間違えたのではないか。これからできることはあるのだろうか。日米の識者に尋ねた。
米国による国造りは愚かな目的であり、達成に近づくことすらできなかった アンドリュー・ベースビッチさん(米ボストン大学名誉教授)
――アフガニスタンで起きている事態をどうみますか。
「この惨事の原因をバイデン大統領に求める反応が多いですが、大きな間違いです。最終的な撤退に彼が責任を負うのは当然であるにせよ、はるかに重要なのは過去20年の失敗です。バイデン氏をたたくより、戦争の包括的な検証が必要です」
「米国はアフガニスタンの『ネーション・ビルディング(国造り)』を掲げました。愚かな目的であり、達成に近づくことすらできなかった。その結末が、いまカブールで起きていることなのです」
――米軍撤退の判断はどう評価しますか。
「必要な判断で、遅すぎました。1兆ドル以上のお金と多くの人命を費やしました。もっと努力すれば良い結果が得られるという主張には何の根拠もありません。ただ、その結果を無視して立ち去るのは無責任です。家を追われたり、攻撃を受けたりする弱い立場の人々に対処する責任は残ります」
――アフガニスタンは再びテロの温床になるのでしょうか。
記事の後半では、タリバンをよく知る国連アフガニスタン支援団の前代表・山本忠通さんにも話を聞いています。山本さんは「タリバンをたたくだけでなく、国際社会が一致して強い意見を伝え、手を差し伸べることが必要だ」と語ります。
「9・11(2001年の米…
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