政府の規制改革会議議長に夏野剛氏 五輪巡り不適切発言

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 政府の規制改革推進会議は23日、新議長にKADOKAWA社長で、慶応大特別招聘(しょうへい)教授の夏野剛氏を選任した。7月末まで議長だった前経済同友会代表幹事の小林喜光氏(現・東京電力ホールディングス会長)の後任となる。

 デジタル業界に詳しい夏野氏は、これまでも同会議の委員を務めていた。規制改革推進会議はデジタル改革を重視しており、6月、新型コロナウイルスの流行期に限って初診でも認めていた「オンライン診療」について、恒久的に行えるようにするなどの規制見直しを盛り込んだ実施計画をまとめている。

 河野太郎行政改革相は会見で「菅内閣の一丁目一番地が規制改革なので、夏野議長を筆頭にリーダーシップを発揮していただきたい」と述べた。

 夏野氏は7月に出演したインターネットテレビの番組で、子どもの運動会や発表会が無観客なのに東京五輪だけ観客を入れたら不公平感が出てしまうとの意見に、「クソなピアノの発表会なんかどうでもいい。それを一緒にするアホな国民感情に、今年選挙があるからのらざるを得ない」などと発言。「そのうち誰かが金メダルを取ったら雰囲気変わると思います」と述べた。

 夏野氏はその後、不適切な発言をしたとして、同社の役員報酬の一部を自主返上している。

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    中野円佳
    (ジャーナリスト)
    2021年8月23日21時54分 投稿
    【視点】

    規制改革会議で話し合われることのほんの一例となりますが、2020年3月の規制改革推進会議の雇用・人づくりワーキンググループに説明者(ゲスト)としてキッズライン経沢香保子社長が出席し、「民間の私たちのようなきちんと研修をしているところを監査い

    …続きを読む