福井・敦賀市立博物館 古写真で振り返る展示

佐藤常敬
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 明治末期から昭和40年代にかけての福井県敦賀市の町並みや人々の暮らしを、市民から寄せられた写真や絵はがきなどで紹介する「古写真が語る敦賀」が、同市相生町の市立博物館で開かれている。

 同館所蔵の写真に加え、市民から寄贈された1千点を超える写真から約200点を展示している。古くは北前船が入港し、明治から戦前にかけては国際貿易港として栄えた港町の変遷が分かる。

 大正から昭和初期に撮られた税関旅具検査所。今の税関にあたる施設には、建物の前まで列車のコンテナが入ってきた様子が分かり、カンカン帽姿の男性やパラソルをさした女性の姿が見られる。昭和初期の敦賀座はかつてあった劇場で、個人から寄せられたアルバムには劇場や舞台に立った歌手や俳優の色紙などが貼られている。戦後の写真では100万人を超える人でにぎわった気比の松原海岸の写真などもある。

 高早恵美学芸員は「見ていると郷愁を誘う風景があるんです。写真に残るなつかしい敦賀を発見して楽しんでほしい」と話す。前期は9月5日まで。写真を入れ替えて7日から10月5日まで後期展がある。入館料300円(高校生以下無料)。問い合わせは同館(0770・25・7033)。

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