米軍機にしがみつき…カブール空港で7人死亡 動画拡散

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バンコク=乗京真知 ワシントン=高野遼
【動画】カブールの国際空港には国外脱出を望む群衆数千人が押し寄せた。米軍の特別機が運航を休止するなど混乱に拍車がかかっている
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 アフガニスタンの政権崩壊にともない米軍が特別機で大使館員らの国外退避を急ぐなか、ともに脱出したいと望む群衆数千人が15~16日、首都カブールの国際空港に押し寄せた。AP通信によると、機体にしがみついたまま離陸して振り落とされた2人を含む計7人が死亡。米軍は特別機の運航を一時休止するなど、混乱に拍車がかかっている。

 空港では16日、滑走路上に市民が殺到した。SNS上では離陸直前の米軍機の外壁にしがみつく様子を捉えた動画が拡散。離陸間もない機体から男性2人が振り落とされ、民家の屋上に落ちる様子を住民らが撮影した。

 16日に群衆が殺到したのは、前日夜に米軍機に乗り込み、国外脱出に成功した人々がいたからだ。カブール大学の学生エリアス・カユミさん(21)もその一人。カユミさんによると、首都を包囲した武装勢力タリバーンの戦闘員が市内に展開し始めた15日午後7時ごろ、空港を警備する政府軍が退散した。その隙に空港内になだれ込んだ数千人が、離陸直前の米軍機に駆け込んだという。

「タリバーンが迫っている。助けて」「米国の裏切りだ」

 脱出先の中東カタールで16日午後、朝日新聞の電話取材に応じたカユミさんは「『タリバーンが迫っている。助けてほしい』とお願いしたら同乗を許してもらえた。ビザや旅券はいらず、少なくとも5機に2千人以上が乗った」と振り返った。米軍からは数日後に米国に渡り、難民申請をすると説明されたという。

 16日未明には、同乗が許さ…

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