「死ぬまで投石」復活する? タリバンが目指す国家とは
バンコク=乗京真知
アフガニスタンの反政府勢力タリバーンが、首都カブールの大統領府を占拠し、ガニ政権は崩壊した。タリバーンは今後、どんな国づくりを目指すのか。
首都占拠から一夜明けた16日、カブール市内ではタリバーン戦闘員が軍から奪った車で巡回を始めた。朝日新聞助手によると、タリバーンが外出しないよう求めており、街に出る人は少なかった。電話やネットは不安定で、断続的な停電が続く。地元テレビは前日の録画ニュースを繰り返すばかりで、画面からは女性リポーターの姿が消えた。
混乱はタリバーンが首都を包囲した15日朝から始まった。カブール北部で政府軍や警察が退散すると、一部市民が警察署や商店に押し入って、武器や衣類の略奪を始めた。
「勝手に人家に入ってはならない。国民の命や財産を守るように」。タリバーン幹部は16日昼、配下の戦闘員に対し、規律を守るよう通達を出したことをツイッターで明らかにした。
タリバーン執行部としては、戦闘員からの暴力や略奪を恐れる市民の不安を拭って、世論の歓心を買う狙いがあるとみられる。
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