マリー・シェーファーさん死去 サウンドスケープを提唱

 カナダの作曲家、マリー・シェーファーさんが14日死去した。88歳だった。アルツハイマー病を患っていたという。

 1980年代に武満徹が日本に紹介、大規模な管弦楽曲や電子音楽で知られた。東京混声合唱団が委嘱した合唱曲の数々が今も日本の合唱界の主要レパートリーとなっている。

 70年前後、視角中心で論じられがちな環境や風景を聴覚から考察する「サウンドスケープ(音風景)」の概念を提唱。日本でも商業施設や駅構内の音の環境を整えるムーブメントが起きた。93年、日本サウンドスケープ協会が発足。環境庁(当時)が地域住民による「音マップ」を作成し、音環境に配慮したモデル都市事業を始めるなど、行政にも大きな影響を与えた。

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