倉吉線記録したDVD販売 21日に記念の上映会
【鳥取】蒸気機関車(SL)が走る旧国鉄倉吉線の映像や沿線住民らの思い出を収めたDVD「国鉄倉吉線 最期のSL」が21日、発売される。制作した記録集団「現時点プロジェクト」は同日午後2時半から、DVDの発売を記念した上映会を倉吉市駄経寺町の倉吉交流プラザ視聴覚ホールで開く。
DVDは約30分。1974年4月に運行された臨時列車「倉吉線無煙化記念SLさよなら列車」など倉吉線を走るSL、走行中のSLの車窓から見える景色、倉吉線打吹駅の駅前の様子などの映像に、倉吉線の思い出を語る沿線住民らの声が重ねられている。BGMとして、倉吉市在住のギタリスト・中村好伸さんの演奏が流れる。
映像は、同市の故池口正香(まさよし)さんが8ミリフィルムで撮影した。同市出身の映像作家で現時点プロジェクトメンバーの波田野州平さん(40)=東京都=に託され、2017年6月、市内の公民館での鑑賞会で上映された。DVDに収録した沿線住民らの声は、この時の鑑賞会に参加した人たちのものという。
倉吉線は1912年に開業。倉吉駅(倉吉市)と山守駅(同市関金町)を結び、延長約20キロ。85年に廃止された。
21日の上映会では、DVD上映後、訪れた人に倉吉線について話してもらう予定。プロジェクト代表で三朝町出身の野口明生さん(36)=鳥取市=は「お客さんの中に倉吉線を知っている人がいたら、その話をしてほしいし、若い人の感想も聞きたい」と話す。
プロジェクトは県中部を拠点として、なくなりそうなものなどを映像や写真、文章で記録する活動をしており、メンバーは6人。
上映会は入場料1千円(18歳以下無料)。なるべく予約してほしいという。DVDは2500円。上映会の際、会場外で販売するほか、店頭販売とネット活用の通販を検討中。予約、問い合わせはメール(genjiten2017@gmail.com)か電話(080・3890・0371=野口さん)で。