ラムダ株は「感染力強い」 ワクチン効きにくい可能性も

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サンパウロ=岡田玄
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 南米ペルーを中心に流行している新型コロナの変異株「ラムダ株」の感染者が日本でも見つかった。ペルーでは新規感染者の8割から検出されている。最初にラムダ株を報告したペルーの専門家は、「感染力が強いことは確実だ」としつつ、致死率が他の変異株より高いかは不明だとしている。ワクチンが効きにくい可能性も指摘されているが、結論は出ていない。ただ、ペルーではワクチン接種が進み、新規感染者数は減少傾向にある。

 ラムダ株は2020年12月にペルーで報告された。中南米を中心に、40カ国以上で感染が確認。日本では7月20日にペルーから羽田空港に到着した30代女性から見つかった。

 ラムダ株を初めて報告したペルーのカエタノ・エレディア大学の分子遺伝学者パブロ・ツカヤマ博士(42)は「わずか3カ月で急速に広まった。感染力が強いことは確実だ」と話す。

 ツカヤマ氏によると、ペルーでは昨年12月時点で、ラムダ株の感染者数は200人だった。だが、今年3月には首都リマだけでも新規感染者の半数がラムダ株になった。7月には、全国の新規感染者の8割がラムダ株になったという。

 ペルーでは今月10日までに19万7千人以上が新型コロナで死亡しており、死亡率は9%を超える。人口10万人あたりの死亡者数は世界で最も多い。だが、ツカヤマ氏は「ラムダ株の致死率が、他の変異株よりも高いかはわかっていない」と話す。

 ペルーでは今年6月、過去の集計に問題があったとして死亡者数を修正した。ラムダ株流行前の死者数も多く含まれ、吸入用酸素の不足や、医療態勢のもろさが原因となった死者も少なくない。ラムダ株だけが、死亡率が高い原因とは言い切れない。

ペルー、感染者や死者数は減少

 また、ツカヤマ氏はラムダ株…

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