子どもたちの人生を救うために はるな愛さんが考える多様性と五輪

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聞き手・忠鉢信一
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 私はあまりスポーツをしてこなかったんですが、それでも五輪になるとワクワクします。子供の時には国の名前を覚えたり、いろんなスポーツがあることを知ったりしました。選手が大きなステージに立っている姿を見ると、勇気づけられたり、心を動かされたりします。私が性別適合手術を受けた頃、柔道の田村亮子さんやマラソンの有森裕子さんの活躍を見ました。夢を追う気持ちを後押ししてもらえた気がしました。

 私はアイドルに憧れて芸能界に入りました。テレビでドレスを着て歌っている時、私は「女の子」なんですが、テレビを見ている子どもたちにお父さんやお母さんは「愛ちゃんは男の子なんだけど、女の子になりたい子なんだよ」と説明して欲しいと思っています。ひらひらのスカートをはいて、髪の毛にリボンをつけて、可愛くして、たまには男の声を出して笑う。そこでお茶の間に気まずい空気が流れたら、どうして気まずいのかなと思ってもらうことも大切だと思います。

 性別を変えて女子選手として東京五輪重量挙げに出場したニュージーランドのハバード選手のことを知りました。女子で五輪に出たいという夢がかなったんですね。治療や手術でルールに沿って出場する権利を得たことは間違いないはずです。

 もともと「女子」という部門…

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