感染増と五輪 組織委・武藤氏「総理は因果関係ないと」

野村周平
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 東京オリンピック(五輪)大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は1日の記者会見で、新型コロナウイルス対策について、「今まで想定内のレベルで対処できている」と述べた。

 武藤氏は、その見解の理由について、「海外から来日した関係者の入院者は1人で、地域医療に負担をかけずに(大会期間の)中間点を迎えることができた」と説明。1日約3万件の検査を実施し、陽性率が低いことなども理由に挙げた。

 東京都の感染者数が31日に過去最多の4千人を超えたことについて、五輪開催が与えた影響を問われると、「(菅義偉)総理は因果関係はないだろうと否定されていると聞いている。また、小池(百合子)都知事は五輪による人流増加を否定している。総理、知事の考えとまったく同じ立場で考えている」と語った。国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・デュビ五輪統括部長も「見解は同じ」と話した。

 報道陣から大会を運営する立場からの見解を重ねて聞かれると、武藤氏は「(五輪実施が感染拡大に)関係がないと断言できる立場にない」と述べた上で、「国を代表する総理と、主催者を代表する知事が言っている。これ以上の立場の方はおられない。その考え方に同調するということです。独自の立場で、我々が議論を展開する態勢を持っているわけではない。判断を放棄しているわけではない。これ以上ない立場の方々の判断を尊重するということです」と説明した。(野村周平)

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