窓に貼り紙した病院長「止めるべきは五輪」 病床は満床
川村直子
新型コロナウイルス感染症の重症患者を受け入れている東京都立川市の立川相互病院。新型コロナの入院患者数はピークだった昨年末を超える勢いで、コロナ病床は7月12日からほぼ満床だ。19日に4床増やして20床にしたが、すぐ埋まった。都内で新規の感染確認が3千人を超えた28日、都の要請を受けてさらに15床の増床を決めた。
「感染爆発だ。予想以上のスピード。医療につながらずに自宅で亡くなってしまう事態を何とか防ぎたい」と高橋雅哉院長(58)。感染防御や看護に負担のかかるコロナ病床の増床は容易ではない。救急外来での発熱患者の受け入れを半分は断らざるを得ないなど、厳しい状況が続く。
一方で都は26日、医療機関に対し、コロナ対応のため救急医療の縮小・停止や一部診療科の停止などの検討を求めた。開幕前から五輪開催による感染拡大を懸念し、病院の窓に「医療は限界 五輪やめて!」などと貼り出してきた高橋院長は「止めるべきは救急医療ではなく五輪ではないのか」と訴える。
都は28日、コロナ病床の確…