原発建て替え、素案に明記せず 自民党内から不満相次ぐ

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長崎潤一郎 新田哲史
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 新たなエネルギー基本計画の素案で原発の建て替えや新増設が明記されなかったことをめぐり、自民党内から不満の声が上がっている。28日の会合では、脱炭素社会の実現に向け原発の位置づけを明確にするよう求める意見が相次いだ。素案は最終的には大筋で了承されたが、原発推進派の反発が続く可能性もある。

 自民党の総合エネルギー戦略調査会(額賀福志郎会長)のこの日の会合では、複数の出席者から「きちんと将来像を示すべきだ」「赤点だ。原子力の立地地域の心を折る」といった意見が出たという。

 調査会は5月に、建て替え(リプレース)や新増設の推進を基本計画に盛り込むよう提言していた。古い原発を建て替えなければ、いずれは原発がゼロになるとの危機感が背景にある。

 経済産業省は建て替えの必要性を書き込む検討をしていたが、秋にも衆院選を控えるなか、世論の反発を招きかねないとして見送った。会合では「選挙後にきちんと議論すべきだ」との意見もあったという。

 素案では、2030年度の電…

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