ヨーイドンだからおもしろい ライバル集ってこその五輪
こばゆりの今日も走快!
東京五輪が開幕しました。
テレビ局の中継番組に出演するため、東京に滞在しています。新型コロナウイルスの感染対策で会場入りする人数を絞っているため、国立競技場から目と鼻の先にある特設スタジオに通いながらも、選手たちの雄姿をあまり生では見られていません。
画面越しに選手たちを見ていて印象的なのが、重圧から解放されたような表情です。
開幕に至るまで、他の大事な大会がなくなったり、練習場が閉鎖されて途方に暮れたりと、選手たちは経験したことのない状況を乗り越えてきました。
大会が開催されるのかわからないという不安もあったと思います。そんな状況でもメダルを期待されてきた選手がたくさんいます。
その心情を思うと、メダルの有無にかかわらず、重圧から解放されたことをひっくるめて、祝福したい気持ちになります。
五輪の舞台に立つ選手たちが背負うものはそれぞれです。
2年前、私が暮らす兵庫県加古川市に、ツバルから陸上男子短距離のカラロ・ヘポイテロト・マイブカ選手が合宿のために来日しました。
「私の国には、スタートブロックもない。だからここで使えるのがうれしい」。そう言って、練習に励んでいました。
そんな彼が東京五輪の陸上男子100メートルの代表に選ばれ、再び来日したのです。カラロ選手が目指すのは「自己ベストの更新」。
ツバルから出場する唯一の男子選手です。世界中の視線が集まる舞台で走る彼の姿は、太平洋の島国の人たちの希望になるのだろうなと思います。
普段とは違う経緯で迎えた大会だけに、競技を丸ごと背負うような選手の姿にも心を動かされます。
日本が連覇を果たしたソフト…