地下鉄浸水12人死亡 中国・河南「千年に1度の暴雨」

北京=高田正幸
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 中国・河南省で17日以降、記録的な大雨が続き、省都の鄭州市で地下鉄が浸水するなどして21日までに少なくとも計16人が死亡、10万人が避難した。鄭州の気象局は「1千年に1度の暴雨」だとして、警戒を呼びかけている。習近平(シーチンピン)国家主席は同日、被災者の救済に取り組むよう関係部門に対して重要指示を出した。

 中国メディアによると、鄭州市では、20日午後4~5時の1時間で201・9ミリの雨が降り、中国全土での観測史上最大を記録した。17日以降の3日間では、鄭州市の年間雨量にほぼ匹敵する617ミリの雨量を計測したという。

 地元メディアによると、鄭州市では20日午後6時ごろ、地下鉄構内への浸水を防ぐ遮水壁を越えて雨水が線路にまで流れ込んだ。市内の地下鉄は全線が運行停止となり500人余りが避難したが、逃げ遅れた12人が死亡したという。ほかに5人がけがを追った。

 中国のSNSには、鄭州市内の地下鉄車内で乗客が胸のあたりまで水につかったまま取り残されている様子を映した動画も投稿されている。

 このほか、鄭州市内では家屋の倒壊などによって4人が死亡した。(北京=高田正幸)

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