コロッセオ、修復完了した地下を公開 靴ブランドが出資

ローマ=大室一也
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 約2千年前に建てられた古代ローマの巨大円形競技場コロッセオで、修復が終わった地下施設の一部が25日、報道陣に公開された。

 コロッセオはローマ屈指の観光地で、新型コロナウイルスの感染拡大前には年間約600万人が訪れていた。車の排ガスや、真下を走る地下鉄の振動などで傷みや汚れがひどくなり、文化省などが修復を進めている。

 公開されたのは、イタリアの高級靴ブランド「トッズ」グループが資金を出して修復した地下施設の一部。剣闘士とライオンなどの猛獣が闘った床の下に位置し、かつては剣闘士と闘う猛獣用のおりなどがあったという。2018年12月から考古学者や修復士らが、壁や床の汚れを除去するなどの作業を続けてきた。

 この日はフランチェスキーニ文化相も現地を視察。すでに表明している床の再建構想に触れ、「次のステップは床の再建だ」といきごんだ。修復された地下施設部分は26日から一般にも公開されるという。(ローマ=大室一也)

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