もう、要請には従わない コロナにも感染した店主の決断

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伊沢健司
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 6月26日夜、札幌・ススキノの象徴ともいえるニッカウヰスキーのネオン看板は消灯していた。新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が、21日からまん延防止等重点措置へ切り替わって初の土曜日。北海道は札幌市の飲食店に対し、午後8時までの営業時間短縮と、酒類提供は午後7時までという制限を要請している。

 午後10時。道が要請した閉店時間から2時間が過ぎた。街を歩くと、営業を終え「準備中」の札を出した飲食店が目につく。しかし「満席」と手書きの貼り紙を出した居酒屋も。札幌の夜は気温が20度程度まで下がるが、別の店では入り口を開け放ち、中でビールのジョッキを傾ける人たちがいた。

 雑居ビル1階の飲食店「鹿肉SLOW DOWN」も営業していた。店主の金森洋平さん(45)は「5月まではすべての要請に従い、協力してきた。でも、張り詰めていた気持ちが切れた」と打ち明ける。

 緊急事態宣言が解除され、まん延防止等重点措置に切り替わった北海道。札幌・ススキノでは今も飲食店への時短要請が続きます。しかしある飲食店主は要請に従うのをやめました。なぜなのか。この1年以上、苦労を重ねてきた中での決断の背景には、札幌でのあるイベントがありました。

 6月2日から酒類提供と、午…

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