「謎の言葉」で万引き3割減 警部が店に仕掛けた秘策
山崎輝史
万引きの被害が半年で3割減ったスーパーがある。2種類の不思議な言葉を、店のあちこちで利用客の目に触れるようにした。所轄署の警部が、大学教授の知見を借りつつ考案した秘策とは――。
時に、小さな店を潰してしまうほどの被害を与える万引き。軽い気持ちでポケットにお菓子を入れ、検挙される高齢者も後を絶ちません。「謎の言葉」はそんな「つい」やってしまう万引きを、自らやめさせようと誘います。アイデアの種になった「仕掛学」も紹介します。
大型スーパー「ベイシアフードセンター常滑店」(愛知県常滑市)。中部空港を対岸に望む国道沿いにある。
地元客に加え、週末には名古屋など遠方からも客が来る。
万引き被害はかねての悩みだった。
防犯カメラを増やし、警備員による巡回も強化してきたが、花村俊輝店長(33)は「広い店内をくまなく監視するのは難しい」と言う。
「万引き防止 実験Ⅱ」
昨年10月、黒地に白字でそんな文字を記したカードを置いた。
縦7センチ、横5センチで…
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