男子→女子に性別変更の選手、東京五輪出場へ 史上初

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忠鉢信一

 国際重量挙げ連盟(IWF)は東京オリンピック(五輪)出場権を決める世界ランキングを11日付で確定し、男子から女子へ競技する性別を変更したニュージーランドのローレル・ハバード(43)が女子87キロ超級で7位となり、東京五輪の出場権を獲得した。性別の変更を公表した選手が五輪に出場するのは、史上初めてとなる。

 男女各階級の世界8位以上とそれ以外の大陸1位などが出場権を得る。今後、ニュージーランド五輪委員会が出場権の行使をIWFに確認するなどの手続きを経て、正式に代表になる。

 ハバードは男子の国内ジュニア記録を持っていたが、性別への違和感から20代で一度引退。性別適合手術を受け、30代後半に女子として競技を再開した。2017年と19年に世界選手権に出場し、19年は87キロ超級で6位だった。

 各国で自認の性を社会生活上の性とする法改正が進み、国際オリンピック委員会(IOC)は04年、性別適合手術を受けた選手の新しい性での五輪参加を認めた。15年からは手術要件を廃止し、性ホルモンのテストステロン値などを条件としている。ハバードは基準を満たし、国際大会に出場してきた。

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