メルク、コロナの飲み薬販売へ 米政府に1300億円で

ニューヨーク=真海喬生
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 米製薬大手メルクは9日、開発中の新型コロナウイルス治療薬「モルヌピラビル」について、米政府への供給で合意したと発表した。当局の緊急使用許可を前提に、米政府に170万回分を12億ドル(約1300億円)で販売する。米国以外の国とも、当局の使用許可が出る前の販売契約について交渉しているという。

 モルヌピラビルは、ウイルスの増殖を防ぐとされる飲み薬。米国などで最終段階の臨床試験(治験)が行われており、有効性などが確認できれば今年後半にも米当局に緊急使用許可を申請する可能性があるという。新型コロナの感染者と接触した後に、感染の予防薬としてモルヌピラビルを飲んだ場合の効果を調べる試験も今年後半に始める予定という。

 メルクは今年1月、有効性を十分に確認できずに新型コロナワクチンの開発を断念。現在は治療薬の開発に注力している。

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