中国の監視網、数秒で20億人識別 プライバシー侵害か

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編集委員・峯村健司
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 中国の街頭や公共施設などには、あらゆる場所に監視カメラが設置されており、その多くが人工知能(AI)を搭載した顔認証システムと連動しているとされる。逃亡犯の逮捕や犯罪抑止に効果を上げる一方、プライバシーの侵害を指摘する声もある。

 上海市当局がネット上で管理していたとみられる、日本人も含む大量の個人情報データについて、専門家はデータから入手できる顔写真と監視カメラを利用すれば、対象者を常に監視できると指摘する。

 中国メディアによると、2018年に中国各地で開かれた「香港四天王」と呼ばれた人気歌手、張学友(ジャッキー・チュン)さんによる全国ツアーの各地の会場で、様々な事件で指名手配されるなどして当局が行方を追っていた容疑者たちが次々と拘束された。会場内に設置された監視カメラで映し出された容疑者の顔と、警察が持つ顔写真データをAIが照合して見つけ出したもので、全国で計約60人が拘束された。

BBC記者、わずか7分後に「拘束」

 「張さんの大ファンでコンサ…

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