聖火、辞退が相次いでも 壇蜜さんが「使命果たす」事情

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6月8、9日に秋田県で行われる聖火リレーでランナーとして走る壇蜜さん。朝日新聞秋田版のコラムで、聖火ランナーの辞退が相次ぐ状況に率直な思いをつづられると共に「聖火ランナーとしてつとめを果たす事情がある」と明かされました。

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コラム「壇蜜のまんずまんずセレクション」

 人には人の事情がある……。いつも心に留めておくべきことの一つとして暮らしてきた。一見理解できないあの人の行動も、自分だったら選ばない選択をしたあの人の意志も、全ては「個々が持つ事情」が理由になっているのだ。理由がないなんてことはこの世にはないと思う私の勝手な考えでもあるのだが。事情の深い浅い、筋が通っている通っていないに関わらず、事情を知ることは大切だとも思う。

 最近の聖火ランナー事情を目にしていると、特に上記のようなことを考える時間が増えた。感染拡大防止のためにランナーを辞退する方、聖火ランナーそのものを自粛する地域、聖火ランナーの演出を変えて(走らずにイベントとして聖火をつなげる演出があったらしい)オリパラを盛り上げる方々……。皆に事情があり、色々な意見を迫る期限の中で交わし、熟慮して出した答えだろう。

 その一方で、聖火ランナーとしてのつとめを決められたルールの中で果たす方々もいる。100歳を超えるような高齢な方、幼い頃からの病を克服した方など、自分が今「ここにいること」に感謝し、自分のために、誰かのために希望を明日につなげるべく走るのだ。

 辞退することや走ると決めたことを正しい、間違いだと他者が意見するのはあまりにも乱暴だろう。人には人の事情がある、という言葉をしっかり意識して、聖火ランナーたちを見守って欲しい。

 私は秋田県横手市のランナー…

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