首相「国民の命と健康を守ることより五輪優先はない」
菅義偉首相は1日の参院厚生労働委員会で、東京五輪・パラリンピックの開催について、「国民の命と健康を守るのは私の責務で、このことより(五輪開催を)優先させることはない」と述べた。
国際オリンピック委員会(IOC)の幹部らが、緊急事態宣言下でも開催するとの意向を示し、「仮に首相が中止を求めても、個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」などと語っている。こうしたIOC幹部の見解について、立憲民主党の打越さく良氏が首相の認識を尋ねた。
首相は、「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じた上で安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく。これが開催の前提」とした上で、「そうしたことが実現できるように対策を講じている。主催者に政府の考え方をしっかり伝えて、安全・安心の大会にしたい」と強調した。
首相はこの日の委員会で、「安全安心の大会を実現することが人類がウイルスに打ち勝った証し」という見解も改めて示した。
一方、打越氏らから、専門家でつくる政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会に「開催可否や条件を諮問すべきだ」と求められたが、政府と東京都、大会組織委員会がコロナ対策を協議する調整会議に「感染症の専門家が参加している」として、応じなかった。
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