ライチョウ、県の鳥なのに嫌い?危機感募らせる研究者ら

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深津弘
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 「岐阜県民はライチョウが嫌いなのか?」――国の特別天然記念物のライチョウが「県の鳥」に指定されて今月で56年。県民にもっと関心を持ってもらおうと、あえて刺激的なタイトルの論考を発表するなど、研究者らは様々な取り組みを始めている。

 昨年11月、岐阜市で開かれた第19回ライチョウ会議。県内外の研究者や市民ら約250人を前に、実行委員長で岐阜大応用生物科学部の楠田哲士(さとし)准教授(43)が「岐阜県には一大生息地があるが、残念ながら県民のライチョウへの関心度は、富山県長野県などと比較にならないほど低い」と訴えた。

 10年前からライチョウの繁殖に関わる楠田さんは昨年、「岐阜県民はライチョウが嫌いなのか?」というタイトルの論考を県獣医師会の会報に掲載した。きっかけは、昨年講演した多治見市での市民公開講座だ。参加者にアンケートしたところ、7割が「県の鳥」と知っていた一方で、県による保護計画などへの認知度は3割前後にとどまった。

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