盗撮歴15年、やめられなかった医師 教授候補の別の顔

有料記事きょうも傍聴席にいます。

新屋絵理

 教授候補にまでなったエリート医師がのめり込んだのは、盗撮だった。罪を問われた法廷では、15年にわたって盗撮を繰り返していた過去が明かされた。そんな医師に、2人の子どもが「父さんへ」と手紙を書いた。

 初公判が開かれた今年4月、東京地裁。スーツ姿に眼鏡をかけた被告(51)は、東京都迷惑防止条例違反の罪にあたる起訴内容を認めた。都内の駅近くの歩道などで2020年10月、3人の女性にそれぞれ近づき、靴の中に取り付けた小型カメラでスカート内の下着を撮影したという。

 検察側の冒頭陳述などから、盗撮を始めたきっかけが明らかにされた。

 都内の有名大学医学部の付属病院で医師として働き始めたのは、26年前。講師、先任准教授と順調にキャリアを積み、教授候補にもなった。証人として出廷した同僚の医師が「極めて真摯(しんし)」「研究で地味な作業を繰り返していた。尊敬していた」と評する脳神経内科医だった。

やめるきっかけ「何回かありました」、だが…

 だが、仕事でパソコンを使いながら、女性の盗撮画像が並ぶ投稿サイトを見るようになった。

 他人が撮った画像を見ながら…

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きょうも傍聴席にいます。

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