救急搬送前の心停止が150人増 コロナ下の東京で年末

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枝松佑樹
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 新型コロナウイルスの「第3波」に見舞われた昨年12月、東京都内で、病院に運ばれる前に心肺停止となった人が、前年同月比で約150人増えていたことがわかった。コロナ患者の増加により、通常の患者の受け入れができない救急病院が増えたことが一因と考えられるという。

 東京都医師会救急委員会の森村尚登・帝京大医学部付属病院救急科長らが、東京消防庁などの協力を得て調査し、報告をまとめた。「第4波」で医療が逼迫(ひっぱく)している現在、森村さんは「全国各地で同じことが起きている恐れがある」と指摘する。

 報告によると、昨年7~12月、病院に運ばれる前に心肺停止した人が増加し、中でも12月は、2019年の1200人強から1400人弱に10%を超えて増えていた。心疾患が原因とみられる心肺停止が増えていたという。

 一方で、急性心筋梗塞(こうそく)により緊急入院した患者は減少しており、病院搬送前の心肺停止が理由の一つと考えられるという。

 搬送前の心肺停止が増えた要因として、患者や家族が119番通報や受診をためらった、あるいは患者の受け入れができない救急病院の増加が考えられるという。

 報告では、背景として、都内…

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