韓国、インド太平洋連携へ協力検討 米国と関係強化狙い
ソウル=神谷毅
韓国政府が日米豪印によるインド太平洋地域での連携の枠組み(Quad=クアッド)がつくる作業部会への協力を検討していることがわかった。中国と経済的な結びつきが強い韓国は、中国への牽制(けんせい)を意識したクアッドと距離を置いてきたが、北朝鮮政策をめぐり米韓関係を強化する必要から接近に向けて動き始めたとみられる。
複数の米韓外交関係者が明らかにした。クアッドは新型コロナウイルスの「ワクチン」、「気候変動」、サプライチェーンを含む「重要・新興技術」の3分野で、専門家や政府高官らによる作業部会を発足させる。韓国は特に技術分野での協力を念頭に置いている模様だ。
韓国は電機世界大手のサムスン電子を擁し、半導体が主力産業。情報技術(IT)の活用において国際的な評価も高く、先端技術の開発や知的財産の保護などでクアッドの作業部会と知識や経験の共有を通じた協力を想定している。他の二つの作業部会でも協力する可能性がある。
韓国の文在寅(ムンジェイン…