右翼団体が上映中止求めて街宣活動 映画館「屈しない」

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茂木克信

 1970年代に起きた連続爆弾テロ事件を扱った映画を上映中の横浜シネマリン(横浜市中区)が、右翼団体から上映中止を要求する街宣活動を複数回受けたと10日、配給会社などが会見して明らかにした。厚木市の映画館は、右翼団体の活動があるとの連絡を受けて上映を中止したが、シネマリンは「暴力的かつ的外れな抗議行動に決して屈しない」としている。

 この映画は、韓国人のキム・ミレ監督によるドキュメンタリー作品「狼(おおかみ)をさがして」。三菱重工本社などを標的とした連続爆弾テロ事件を起こした「東アジア反日武装戦線」のメンバーや家族らの証言をもとに、事件の背景や日本の戦争責任に迫る内容だ。

 配給会社「太秦(うずまさ)」によると、シネマリンでの上映初日の4月24日から複数回、街宣車が近くの通りで上映中止を大音量で要求。今月7日には男性2人が館内に立ち入るなどし、約10時間にわたり、責任者との面会や上映中止などを要求したという。シネマリンの代理人の馬奈木(まなぎ)厳太郎弁護士は、威力業務妨害などの容疑で県警と刑事告訴の相談をしていることを明らかにした。同館は予定通り、21日まで上映を続けるとしている。

神奈川・厚木の映画館は上映中止

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 一方、8~21日に上映を予…

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