「五輪いらない」デモの中、無観客で本番向けテスト大会
東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向けた陸上競技のテスト大会が9日、東京・国立競技場であった。新型コロナウイルスの感染拡大で、無観客で開催され、海外選手ら350人が参加した。大規模な運営テストが国立で行われるのは初めて。
大会組織委員会が主催し、夕方の部は世界陸連も共催。男女100メートルや走り高跳びなど計33種目があった。約1600人が運営に関わり、ボランティアも300人ほど参加した。
組織委によると、大会のために渡航してきた海外選手9人は毎日、新型コロナウイルスの検査を行い、大会までに関係者を含め約900人がPCR検査を受けたという。競技場では国内選手と海外選手の動線を分ける対応も試みた。無観客だったものの、観客を入れることも想定。観客役を置いて動線の確認もした。
この日、視察した世界陸連のセバスチャン・コー会長は、日本国内で開催反対の世論が強いことを受けて、「世界中がコロナでナーバスになっている今、理解できる」と話した上で、「行動に関する厳しい規則も設け、日本の保健行政と連携して感染拡大を防ぐ。みなさんにぜひ安心して頂きたい」と話した。
東京五輪の陸上のテスト大会が開催された国立競技場の周辺では9日夕、東京五輪・パラリンピックの中止を求めるデモが行われた。五輪の反対運動を続けてきた市民団体「反五輪の会」などが主催。競技場の周りを練り歩きながら「オリンピックは要らない」「聖火リレーを今すぐ止めろ」などと訴えた。
主催者の一人の首藤久美子さ…
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