妖怪川柳コンテスト コロナ禍を反映 境港

大谷秀幸
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 鳥取県境港市観光協会が募集した第15回「妖怪川柳」コンテストの入賞作品が発表された。今回は漫画家の弘兼憲史さんと歌人の俵万智さんを特別審査員に迎え、2人が選んだ川柳大賞などが決まった。新型コロナウイルスについての作品が多く、妖怪はアマビエが多く取り上げられた。

 一般の部で弘兼さんが選んだ川柳大賞は青森県八戸市の腹ペココーギーさん(64)の「アベノマスク口裂け女が駄目を出し」。「はみ出した口にうろたえる口裂け女のユーモラスな情景が目に浮かびます」と講評した。俵さんが選んだ川柳大賞は、宇都宮市のテクノボーさん(64)の「ワクチンの保管に雇う雪女」。「妖怪の特性を、前向きに活用しようというのがいいなと思いました」と講評した。

 小・中学生の部の最優秀賞は、弘兼さんが鳥取県米子市の凜さん(15)の「リモートの背景きれい雪女」を、俵さんが沖縄市のゆずはさん(13)の「コロナ禍にみんなマスクで『私きれい?』」をそれぞれ選んだ。

 全体の講評として、弘兼さんは「妖怪たちもコロナ減染に協力している姿がけなげで面白く、ちっとも怖くない妖怪が跋扈(ばっこ)する境港は楽しい街ですね」とした。俵さんは「妖怪たちが、それぞれの特性を生かして、川柳のなかで生き生きしている姿を楽しませていただきました。コロナの話題は明るいものではありませんが、それを題材にして笑いに変えていくところに、言葉の力や川柳の魅力を感じます」としている。

 作品は全国から6008句(一般4793、小・中学生1215)の応募があった。最年少は6歳、最年長は95歳だった。

 入賞作品は市観光協会ホームページ(http://www.sakaiminato.net/別ウインドウで開きます)で公開している。JR境港駅隣の「みなとさかい交流館」でも展示している。(大谷秀幸)

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