LINE社員、チャットに「サクラ投稿」 女子高生装う

益田暢子
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 対話アプリ「LINE」で不特定多数のユーザーとやりとりできる機能「オープンチャット」で、運営会社LINEの社員が、一般ユーザーを装ってメッセージを投稿していたことが分かった。LINEは「健全なやりとりを実現するためだったが、ユーザーへの説明が足りなかった」としており、なりすまし投稿を停止して運用方法を見直すとしている。

 オープンチャットは、特定の話題などについてユーザーが「トークルーム」を立ち上げ、そこに不特定多数が入って普段のユーザー名とは違う名前でメッセージをやりとりできる機能。LINEによると、2019年8月にサービスを始めたところ、わいせつな内容など不適切な投稿が相次いだため、社員が仕事の一環として一般ユーザーを装って一部ルームを立ち上げ、望ましいやりとりを主導するようにしていたという。

 社員は、会社が作った「サクラ投稿」などの記載もあるマニュアルに基づいて、女子高校生などを装ってメッセージを投稿していた。LINEは「社員が女子高生などのふりをして投稿していたことについては説明が足りなかった」(広報担当者)としている。トークルームは約10万あるが、これまでに社員が開設したルームは約300で、54が現存していた。今月に入ってマニュアルから「サクラ投稿」に関する部分を削除し、社員が開設したトークルームも停止したという。どのトークルームを社員が開設したかは明らかにしていない。

 LINEを巡っては、今年3月、利用者への説明が不十分なまま業務委託先の中国企業が個人情報にアクセスできる状態になっていたことも判明している。(益田暢子)

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