いまどきのお墓選びと初期費用 樹木葬なら数十万円程度

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小林未来
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 「引き継ぐ子どもがいない」「離れた郷里の墓に入れば管理する子どもの負担になる」……。ライフスタイルが多様化し、家族や子孫が代々受け継ぐのが当たり前だったお墓にも、さまざまな選択肢が登場しています。種類や費用を調べてみました。

 お墓探しの情報サイト「いいお墓」を運営する鎌倉新書が1月、同サイト経由で昨年お墓を購入した490人にインターネットでアンケートしたところ、購入したお墓の種類は樹木を墓標とするタイプの「樹木葬」が46・5%と最多だった。同社の佐藤信也さんは「新規購入者が対象のアンケートなので、実際には先祖代々のお墓に入る人が多数を占めるのに変わりはないとは思うが、それでも多様化が進んでいることがうかがえる結果だ」と話す。

 墓地の事業者でつくる全日本墓園協会理事の横田睦・主管研究員によると、お墓は「だれと入るか」「外観」などによって種類はさまざま。「だれと入るか」でみれば、「個人や家族・先祖が一つの区画を使う墓」と「血縁を超えた人たちが一緒に入る墓(合葬)」の大きく二つに分類できる。また、外観でみれば、墓石を建てるタイプの「一般墓」、「樹木葬」、屋内で遺骨を安置するタイプの「納骨堂」などに分けられる。

 一般墓は家族や先祖とともに入り、代々受け継がれるのが主流だが、樹木葬や納骨堂では、当初は個人や夫婦で区画を使っていたとしても、一定期間が経つと合葬されるタイプも多い。一般墓の一部を含め、寺院や霊園などの運営者が将来にわたって管理してくれる墓は、「身寄りがいない」「子どもに面倒をかけたくない」といった理由から、近年注目を集めている。

 運営主体別では、主に公営(自治体)、寺院などの宗教法人、公益法人に分けられる。寺院が運営する墓地の場合、信者・檀家(だんか)にならなければ墓地を使用できない場合もあれば、宗旨・宗派を問わず入れる墓もあるので、確認してみるといい。

最初に払う費用は?

 では、それぞれどんな特徴があり、どの程度の費用がかかるのか。横田さんは「墓は立地やオプションなどによって千差万別なので、あくまで目安」としたうえで、次のように説明する。

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 例えば、一般墓なら初期費用…

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この記事を書いた人
小林未来
さいたま総局
専門・関心分野
消費生活、食生活、教育